公衆衛生事業部(情報交換会)開催について 終了報告  

事業名

情報交換会『高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施』について

 

 

 開催趣旨・目的    

 行政栄養士を取り巻く環境は、データヘルス事業の推進、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施や妊娠期から出産・子育てまで一貫して必要な支援につなぐ伴走型相談支援と経済支援を一体化して実施する事業の創設などにより変化し、求められることが刻々と増える状況にある。
 このような変化に対応するために、日頃のブロック別での活動を超え、会員同士が広く課題や問題点を共有し、事例を持ち合い、対策や解決策を検討することを目的に情報交換会を開催する。

 

日時
(曜日)

2023年12月3日(日)
午後2時00分から午後4時00分まで
(受付:午後1時30分から)
ZOOMミーティングによるWEB開催

 

 

内 容

テーマ 「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施」
事例発表(20分) 印西市 主任栄養士  酒井 絵里子 氏
          任期付管理栄養士  楠﨑 聡子  氏

グループ別意見交換(50)
全体会(15分)
*今回の情報交換会は、生涯学習教育研修(単位取得となる研修)ではありません。
別添チラシ参照

対象および定員

千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士 30名程度
千葉県栄養士会会員外 若干名

 

参加費

千葉県栄養士会会員  無料
千葉県栄養士会会員外 1,000円
(会員外の方は参加費の振込確認をもって参加可能とさせて頂きます。)
参加費の納入に関しましては、参加申し込みのあった方宛てに別途メールにてご連絡いたします。

 

 

 

参加申込先

参 加申込については、Googleフォーム上で111日(水)から実施いたします。
(別添チラシ内の二次元バーコードまたは下記アドレスから申込フォームへ移動できます。)

https://docs.google.com/forms/d/1Q3VGw2r5gWkN6Rzv9BddhXaTgJa
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申込者は1110日(金)までに情報交換シートも提出してください。
*別添情報交換シート又はコチラの別添情報交換シートPDFで下記宛てメールにて提出ください。
(※申込み(先着順)が30名を超えた場合は調整させていただくことがあります。)
メールアドレス cda.koushuhaishinn2@gmail.com
担当:千葉県我孫子市 健康づくり支援課 
小島
電話 04-7185-1126
申込期限 2023年11月10日(金)

事業報告
事業名

2023年度千葉県栄養士会公衆衛生事業部情報交換会

・事例発表「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施」
  発表者 印西市 主任栄養士    酒井 絵里子 氏
          任期付管理栄養士 楠﨑 聡子  氏
 ・グループ別意見交換会

参加者数

参加者数 非会員・会員の合計
 参加者 9人(ZoomによるWEB開催)

内 容

【事例発表】
〈これまでの検討状況の概要〉

 事業は令和3年度からモデル地区実施とした。健康増進課を主管課とし、企画運営、事業計画、全体調整を行うとした。また、ポピュレーションアプローチの運営協力を高齢者福祉課、予算や後期高齢者医療団体連合会との調整協力を国保年金課が行うとした。

 ポピュレーションアプローチは、5圏域あるうち、高齢化率が最も進んでいる1地区をモデル地域とした。地域の運動を中心とした高齢者の健康づくり団体である「いんざい健康ちょきん運動」を実施団体の中心とし、高齢者福祉課保健師等と健康増進課の栄養士、歯科衛生士が実施した。ハイリスクアプローチは糖尿病性腎症重症化予防対策から事業化を進めることとなった。

 令和3年度及び令和4年度の課題と対応については次のとおり。

ハイリスクアプローチとして「糖尿病性腎症重症化予防」を該当事業としていたが、対象者が少なかった。⇒「生活習慣病重症化予防」を加えた。
医師から低栄養の方が気がかりであるとの意見があった。⇒令和4年度より低栄養対策も開始した。
令和3年、4年度、KDB分析から尿酸値高値が多かったため、生活習慣病重症化予防の重点の一つに加えたが基準が厳しいとの意見あり。⇒令和5年度は血圧高値へ変更し、尿酸値高値は終了とした。
令和3年度のポピュレーションアプローチの対象団体である「いんざい健康ちょきん運動」参加者はフレイルが該当しない高齢者が多い。また、全地区で実施の要望あり。⇒対象とする範囲を広げ、プログラム内容を見直した。
通いの場での健康相談は時間が十分にとれなかった。⇒電話相談や保健センターへの来所相談で対応。

〈栄養士としての事業への参加状況〉

 ハイリスクアプローチとして、血糖高値、糖尿病性腎症重症化、低栄養の方に面談や電話による支援を実施。高血圧の方には電話での受診勧奨を実施している。支援は申し込みのあった方対象に保健師、管理栄養士、歯科衛生士が連携して行っている。
   ハイリスクアプローチの課題として、電話支援の難しさ、多重服薬、病態への理解が低いこと等があげられる。高齢者は急に悪化することもあり、現状からの悪化・下降をいかに防ぐかが大切。また生きがいへの支援、生活の質やモチベーションの維持、多職種で連携していくことが重要である。
 ポピュレーションアプローチとしては、いんざい健康ちょきん運動、地域の活動団体、公民館主催の行事などで、フレイル予防や食事と歯の健康についての講話、料理教室等を保健師、栄養士、歯科衛生士と共に実施している。
 ポピュレーションアプローチの課題としては、参加者はフレイルが該当しない高齢者が多いこと、会場での個別相談時間・場所の確保、5圏閾を網羅できていないことなどがあげられる。
 ポピュレーションアプローチは、定期的に運動をしている高齢者の健康意識や現状を見聞きすることで、生活改善への一歩が踏み出せるため、多職種、他部署と連携することが重要である。

【グループ別意見交換会】

 2グループに分かれ、それぞれ事前に準備した情報交換シートをもとに意見交換を行った。内容は、低栄養対応や健康状態不明者について、糖尿病重症化予防の対象者について、やせの方への指導内容、使用媒体、研修についてなどであった。

感 想

 事例発表では、事業実施に至るまでの概要や事業の実施内容、またどのように他の職種と関わり合っているのかを具体的に聞くことができ、とても参考になりました。グループ内での情報交換では、現在市が抱えている課題や問題点などを共有し、直接他市の状況や課題解決に向けた対策を聞くことができ、充実した時間となりました。また、今まであまり情報交換をすることのなかった市と関わりを持つこともでき、良い機会となりました。今後、事業を実施していくにあたり参考にしていきたいと思います。

公衆衛生事業部(第2回中央研修会)終了報告

開催趣旨・目的

糖尿病性腎症重症化予防、高血圧等生活習慣病対策のカギとなる減塩指導について学びを深め、講師考案の塩分チェックシートの活用と使用の際の注意点を知ることで、適切で効果的な栄養指導方法を身に着けることを目的に県民の健康増進に貢献する栄養士・管理栄養士を育成する。

日時(曜日)

2023年10月14日(土)
午後2時00分から午後4時00分まで
(受付:午後1時30分から1時50分)
※ZOOMミーティングによるWEB開催

内  容

講演 「減塩指導のコツ~無理なく持続可能な減塩の推進~」
講師 社会医療法人製鉄記念八幡病院
理事長 土橋 卓也 氏
*生涯教育実務研修1単位になります。
*下記チラシ参照
②2023年度 第2回中央研修会 チラシのサムネイル

研修会次第はころらをご覧ください
講演資料は会員専用コンテンツに掲載しています。

対象および定員

千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士
100名程度
千葉県栄養士会会員外 若干名

参加費

千葉県栄養士会会員  無料
千葉県栄養士会会員外 1,500円
※参加費の納入に関しましては、参加申し込みのあった方宛てに別途メールにてご連絡いたします。

参加申込先

2023年度千葉県栄養士会公衆衛生事業部第2回中央研修会申込書記入の上、下記あてメールにてお申込みください。
千葉県野田市 健康子ども部 保健センター
担当 張替
メールアドレス hokesen@mail.city.noda.chiba.jp
電話 04-7125-1190
申込期限 2023年9月14日(木)

事 業 報 告

 

事業名

「減塩指導のコツ~無理なく持続可能な減塩の推進~」
 講師 製鉄記念八幡病院 理事長
    日本高血圧協会 理事、福岡県支部長
    土橋 卓也 氏

参加者数

会員・非会員の合計 108人(内訳:会員 103人  非会員 5人)
    【ZOOMによるWEB開催。申込人数多数のため別日にアーカイブ視聴対応有】

内  容

 「健康寿命を延ばして元気に100歳を迎えましょう。」

 寝たきり(要介護5)の原因の3人に1人は脳血管疾患であり、認知症、心臓病がこれに続きます。これらを予防するためには血圧管理が大切となってきます。
 高血圧治療ガイドライン(2019)において、高血圧の基準は、
 病院や健診で測定した血圧:140/90Hg以上  家庭血圧:135/85Hg以上となっています。
 高血圧有病者は4300万人(2017年推定数)であり、未治療者(認知あり)450万人で、10人に1人は高血圧だと知っているけれど治療を受けていない状況です。血圧値別にみた疾患発症率をみると、高齢者でも140/90mmHgを超えると脳卒中や心筋梗塞が増えます。よって、降圧目標は75歳未満の成人の診察室血圧<130/80mmHg 家庭血圧<125/75mmHg75歳以上の高齢者の診察室血圧<140/90mmHg 家庭血圧<135/85mmHgとなっています。
 土橋先生が係わっている「いきなり寝たきり」防止プロジェクト<高血圧ゼロのまちを目指して>の報告から、北九州市国民健康保険加入者及び後期高齢者医療加入者304,875人を対象として、いきなり寝たきりになった者(361)にかかる費用は約18億円の増額だったことが分かり、寝たきりとなった原因が脳出血10%、脳梗塞25.8%であり、高血圧の治療をしていた者は脳出血61.1%、脳梗塞は59.1%であったとのことでした。
 ここで、高血圧を予防することの大切さがわかりますが、どうして高血圧になるのでしょう?
 高血圧には、遺伝的要因(両親、兄弟、姉妹に高血圧がある)と環境要因(食塩の取りすぎ・肥満・運動不足・飲酒、喫煙・ストレス・・)があり、遺伝的要因は変えられませんが、環境的要因は変えることができると考えられます。このことから生活習慣の修正項目が示されました。まず食塩制限(6g/日未満 高血圧治療ガイドライン)があげられています。
 令和6年度から開始される健康日本21(第3次)においても食塩摂取量の減少があげられており、日本の栄養・食生活と健康に関する課題にも、若年女性のやせ、経済格差に伴う栄養格差と並んで、食塩の過剰摂取があげられています。
  若年女性のやせは低出生体重児の原因となることと、赤ちゃんの出生時体重と成人期の糖尿病、心血管病、高血圧発症リスクとの関係が明らかにされています。3.54㎏でうまれた児がこれらにり患するリスクが低くなっています。幼児期、学童期の調査においても毎日おやつにスナック菓子などを食べている群と果物を食べている群では、尿中Na濃度とK濃度に明らかな違いが出たり、親の食塩摂取量が多ければ子どもも多くなったりしています。
 減塩に関しては、気にしていると言いながら実際はできていないことも多く、このことから塩分チェックシート(塩分摂取習慣13項目)を利用して気づきを生み出すことが必要となります。

感  想

土橋先生の地域での具体的な取り組み事例や、塩分チェックシートの活用などを教えていただき、大変参考になりました。特に実践事例の減塩指導は1回ではなく、反復して行うことによって効果が出るのだということもよくわかりました。今後の指導に生かしていきたいと思います。

公衆衛生(第1回中央研修会)終了報告

開催趣旨・目的

第1回中央研修会
成長曲線の意味と子どもの発育評価についての理解を深め、乳幼児期から思春期までの子どもの健康管理と生活習慣の改善に向けた支援に活用することを目的に県民の健康増進に貢献する栄養士・管理栄養士を育成する。

開催日時

2023年6月11日(日)
午後2時00分から午後4時00分まで
(受付:午後1時30分から1時50分)
※ZOOMミーティングによるWEB開催

内 容

講演 「成長曲線の見方と生活指導への活かし方」
講師 女子栄養大学
         客員教授 発育研究者 小林 正子 氏

*生涯教育実務研修1単位になります。
*下記チラシ参照
2023年度 第1回中央研修会 チラシのサムネイル

対象および定員

千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士
100名程度
千葉県栄養士会会員外 若干名

参 加 費

千葉県栄養士会会員  無料
千葉県栄養士会会員外 1500円

参加申込先

2023年度千葉県栄養士会公衆衛生事業部第1回中央研修会申込書に記入の上、下記あてメールにてお申込みください。
千葉県野田市 健康子ども部 保健センター
       担当 張替
メールアドレス hokesen@mail.city.noda.chiba.jp
電話 04-7125-1190
申込期限 2023年5月11日(木)

事業報告
事業名

「成長曲線の見方と生活指導への活かし方」
 講師 女子栄養大学 客員教授 発育研究者 小林正子 氏

参加者数

100人(会員94人,非会員6人)【ZoomによるWEB開催】

内 容

 成長曲線は、①パーセンタイル値を用いたもの、②平均値からの隔たりを基準線として用いたもの(平均値±SD)がある。①は母子健康手帳や学校保健分野で、②は医療現場で低身長の診断等に用いられる。
 文部科学省により、学校では「身長・体重成長曲線の作成」が推奨されている。身長・体重を測るだけでなく、グラフにして「可視化する」ことは児童生徒の健康を守るうえで非常に役立ち、健康に発達していることの確認や、異常の早期発見につながる。
 成長曲線を読むときのポイントは、基準線にだいたい沿うように発育しているか、身長と体重のバランスはよいかを確認することである。成長曲線は疾患や精神的不安の影響を受けて変動する傾向がある。体重の大きな変動、身長の停滞、学童期低学年での急な増加などがある場合は、個人をよく観察し、必要があれば受診を勧めるなど、個々に対応する必要がある。
 発育のリズムには、規則的なリズムとして①日内変動、②週内変動、③季節変動があり、不規則な変動として生活習慣の乱れや精神不安がある。身長は1日で約2㎝変動し、起床後が最も高く、徐々に低くなり4~5時間後に安定する。子どもの身長・体重は共に1週間単位の社会生活の影響により、週末と週半ばに増える傾向がある。また、季節変動としては、身長は春夏に増加することが多く、体重は、秋冬に増加する。夏に体重増加が見られる場合は、肥満の引き金になる。肥満は3歳以前から始まっており、乳幼児期からの生活習慣が、生涯の健康に影響を及ぼすと考えられる。
 身長が伸びている時期は、骨が弱くなっているため、骨に負荷がかかる過度なウエイトトレーニングは控える。発達には「至適時」があり、力強さを獲得する時期は、身長が最大発育期を過ぎた後である。最も効果の上がる時期に適切な働きかけを行うことが重要である。
 日本の子どもの体格の推移について、身長は2000年に入ってから最高値は出ていない。一方で座高は近年も全国的に伸びており、身長に占める下肢長の割合は減少している。夜間のスマートフォン等の使用が睡眠へ影響を及ぼし、成長ホルモンの分泌不足などが生じている可能性がある。
 子どもの心身の健康を見守る手段の一つとして成長曲線を活用し、発育状況を一貫して見ていくことが大切である。

感 想

 先生のご講演は、成長曲線の具体例を示しながら、発達・成長の様子をわかりやすく説明していただき、大変勉強になる内容でした。
 事例から、生活環境や疾患、精神状態が食事や生活習慣に及ぼす影響は、成長曲線に顕著に表れることが分かりました。目に見える形として表すことで、子どもの健康状態が見えてくることから、成長曲線を記録していくことが大切であると感じました。また、発育するリズムや、発達の至適時についても学ぶことができました。
 今回のご講演は、多くの学びがあり、大変有意義な研修となりました。今後の栄養指導に活かしていくとともに、成長曲線として子どもの発育を記録する大切さも伝えていきたいと思います。

公衆衛生事業部(第2回研修会/食事支援)終了報告

 

開催趣旨・目的

障害等のある子に対する早期療育が進められる中、発達障害等のある子どもの食に関する相談が増えてきている現状を踏まえ、この度、多様な食の困難がある発達障害等の子どもの実態とその特性に合わせた食事支援方法を学び、健診や相談等において当該子どもや保護者に寄り添った食支援につなげることを目的に開催し県民の健康増進に貢献する栄養士・管理栄養士を育成する。

日時(曜日)

2022年12月4日(日)
午前10時00分から午前12時00分まで
※入室:午前9時30分~(申込み人数により入室時間を分けてご案内する場合があります)
※ZOOMミーティングによるWEB開催

内  容

講演『発達障害等の子どもの食の困難の実態と支援ニーズ―
「食べられない」を傾聴と対話で支援する―』
講師 金沢大学 人間社会研究域 学校教育系准教授 
               田部 絢子 氏
講演資料は会員専用コンテンツに掲載していましたが掲載を終了しました。
*生涯教育実務研修1単位になります。
別添チラシ参照(HP用)②2022年度 第2回中央研修会 チラシのサムネイル

対象および定員

千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士 100名程度

参加費

無料

参加申込先

(HP用)③2022年度 第2回中央研修会 申込書に記入の上、下記あてメールにてお申込みください。
千葉県野田市 健康子ども部 保健センター
担当 近藤
メールアドレス hokesen@mail.city.noda.chiba.jp
電話 04-7125-1189
申込期限 2022年11月10日(木)

事業報告
事業名

「発達障害等の子どもの食の困難の実態と支援ニーズ
  -「食べられない」を傾聴と対話で支援する-」

 講師 金沢大学人間社会研究域学校教育系准教授 田部絢子氏

参加者数

94人(ZoomによるWEB開催)

内 容 発達障害等の特性から食事に困難をもつ子がいる。感覚は個人の主観的なものであり、刺激の受け取り方はそれぞれである。多くの人が何も感じなくても、感覚過敏等から感じる苦痛は耐えがたい。発達障害等を持つ子の問題行動は、苦痛が始まる前に何とかして逃げたい、という思いからの行動であることを理解する必要がある。「食べる」ことをスムーズに行うためには、安心・安全・信頼を築くための丁寧な関わりが大切である。食の困難を持つ当事者は、「自分の経験の専門家」である。当事者の想いを丁寧に傾聴し、相手の困っていること、想いを理解することが、発達支援の基本となる。
感 想 発達障害等があり食の困難を持つ子どもについて、対応の基本を学ぶことができました。「経験から指導を行うのでなく、目の前の困難を持つ子に合った方法になっているかを考えて関わっていく」とのお話が印象的でした。今後の業務では、発達障害を持つ子だからと一括りに考えるのでなく、対象者の想いを聞き、個人に合った方法で関わることを心掛けていきたいと思います。

公衆衛生事業部(第1回中央研修会)終了報告

開催趣旨・目的

フレイル予防のために欠かすことのできない口腔機能について学び、地域の高齢者に対する包括的な支援・サービスの提供や高齢者への保健事業の企画運営等に活用して県民の健康増進に貢献する栄養士・管理栄養士を育成する。

日時(曜日)

2022年9月10日(土)
午後2時00分から午後4時00分まで
(受付:午後1時30分から1時50分)
※ZOOMミーティングによるWEB開催

内 容

講演 「フレイル予防のための栄養・食生活と口腔機能の関わり」
講師 北海道医療大学歯学部保健衛生学分野
教授 三浦 宏子 氏
*生涯教育実務研修1単位になります。
研修会講演資料は9月27日まで会員専用コンテンツに掲載しています。

別添チラシ参照②(HP用)2022年度 第1回中央研修会 チラシのサムネイル

対象および定員

千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士
100名程度

参加費

無料

参加申込先

(こちら)③(HP用)2022年度 第1回中央研修会 申込書に記入の上、下記あてメールにてお申込みください。

千葉県野田市 健康子ども部 保健センター
担当 近藤
メールアドレス hokesen@city.noda.lg.jp
電話 04-7125-1189
申込期限 2022年8月18日(木)

事業報告
事業名 「フレイル予防のための栄養・食生活と口腔機能の関わり」
 講師 北海道医療大学歯学部保健衛生学分野 教授 三浦 宏子 氏
参加者数 85人(ZoomによるWEB開催)
内 容

高齢化社会により,フレイル予防の取組みは国の政策に反映されている。

「食事摂取基準(2020年版)」…複合的な高齢者保健対策として,栄養・食生活と歯科との密接な関連性が示されている。
「健康日本21(第二次)」…「食べる機能」に着目した対策となっており,低栄養,適正体重の
維持,口腔機能の維持・向上の目標値が記されている。
「後期高齢者健康診査」…令和2年度の後期高齢者健康診査から,咀嚼機能等の問診項目によ
り,フレイルリスクが把握できる内容となっている。健診後の保健指導においてオーラルフレ
イルの症状がある場合には,歯科医につなげることの対応が重要となる。
 高齢期の栄養管理は,低栄養と過栄養の二重負荷がある。主として自立高齢者には過栄養に
よる生活習慣病予防の対策となり,主として要支援・要介護の状態にある高齢者には,低栄養
によるフレイルや老年症候群等の対策が必要である。過栄養対策を実施しながら,徐々に低栄
養対策にシフトすることが求められる。低栄養の原因には,口腔機能低下が大きく関わるため
,口腔機能の低下を早く見つけ,歯科的アプローチによる咀嚼の維持・向上に加えて食事摂取
基準に基づく食事指導を行い,多様な食品を摂取できるようにすることがフレイル予防につな
がる。「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施」では,高齢者の「通いの場」において
,歯科衛生士,管理栄養士等の専門職によるサービスの提供が行われている。
 また,フレイルには,身体的フレイル,社会的フレイル,精神・心理的フレイルの3つの要
因があることから,この課題の改善には,社会につなげることが重要であるため,地域や自治
体において,多職種が連携して取組むことが有効である。
オーラルフレイルは、もともと政策用語として登場した経緯があり、また、広範な概念を有す
る用語であるため、この言葉が指し示すものは、立場や職種によって異なる可能性があり、多
職種連携にあたっては、この点を認識しておくことが大切である。

感 想  三浦先生のご講演は,たいへんわかりやすく研修会の参加者アンケートからも,91%の方から「大変参考になった」「参考になった」との回答が得られ,とても満足度の高い内容であったことが伺えました。
 国の政策にフレイル予防の視点が含められていること,個人の状況を過栄養,低栄養のどち
らに該当しているかを判断し,対象者の状況に応じた保健指導を行うこと,低栄養の予防には
,オーラルフレイルの改善が基本となるため,歯科関係者,公衆栄養関係者等の多職種が連携
することで成果を上げられること,オーラルフレイルの概念と背景や歯科施策の動向など具体
的に学ぶことができ,実りのある研修会となりました。

公衆衛生事業部(第2回中央研修会)終了報告

開催趣旨・
目的  
栄養の指導においてコミュニケーション能力を高めることで相談者の生活実態に即した指導内容とすることができる。栄養士1人1人が、相談者の生活状況や特徴を理解して栄養指導ができるよう、アサーティブコミュニケーションを学び県民の健康増進に貢献することを目標とする。
日  時 2021年11月7日(日)
午後2時00分から午後4時00分まで
(受付:午後1時30分から1時50分)
※ZOOMミーティングによるWEB開催
内   容 講演 「アサーティブを用いた適切な栄養指導
                ~聴く・感じる・言う~」
講師 ヘルスサポート研究会カナン 代表 新出真理氏
*生涯教育実務研修1単位になります。
*チラシ01 チラシ(公衆衛生事業部2021年度第2回中央研修会)のサムネイル参照
本研修会の資料は会員専用コンテンツに掲載しています。
対象および定員 千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある栄養士・管理栄養士 100名程度
参加費 無料
参加申込先

02 申込書(公衆衛生事業部2021年度第2回中央研修会)および03 事前アンケート(公衆衛生事業部2021年度第2回中央研修会)に記入の上、下記あてメールにてお申込みください。
千葉県木更津市 健康推進課
担当 子安
メールアドレス k.koyasu@city.kisarazu.lg.jp
電話 0438-23-8379 
申込期限 2021年10月15日(金)17時                

事業名 公衆衛生事業部(第2回研修会)終了報告
参加者数 59名
内 容  栄養指導を効果的に行うためには単に栄養士が知識の伝達や行動変容のみを目的として指導するのではなく、相談者と適切なコミュニケーションをとることで生活状況や特徴を理解し、生活実態に即した指導を行うことが重要である。 
 そのためには、コミュニケーションスキルの一つである「アサーティブ」を用いて、相談者の訴えや知りたがっていることを把握し、その部分に関して掘り下げていくことで効果的な栄養指導となることを学ぶ。
 また、「アサーティブ」は栄養指導の場のみならず、職場やプライベートにおいても円滑な人間関係を築くために有用なコミュニケーションスキルであることを学ぶ。
感 想  アサーティブを用いた適切な栄養指導という表題から、相談者に合わせたより効果的なカウンセリング技法について理解を深める機会となった。人は一度の指導の中で言われたことのうち、継続して実行できる数は1つか2つであるという研究結果が出ていることから、指導者は相談者の話を聞くことを基本姿勢とし、一番興味を持って話を聞いてもらえる部分について探っていき、指導へと繋げていくことが重要であると感じた。
 そのために必要となるコミュニケーションスキルがアサーティブであり、今後の業務にアサーティブを用いてより適切な栄養指導を行っていきたい。

公衆衛生事業部(第1回中央研修会)終了報告

開催趣旨・目的  胎児期や出生早期の環境が、成人後の生活習慣病の発症に影響していることが多くの研究により明らかになってきています。 平成18年2月に策定された「妊産婦のための食生活指針」が、令和3年3月に「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」として改訂されたことから、改定にあたっての課題や保健指導のポイントを理解し、保健事業の企画運営に活用することを目的とします。
日時(曜日) 2021年7月10日(土)
午後2時00分から午後4時00分まで
(受付:午後1時30分から1時50分)
※ZOOMミーティングによるWEB開催
内 容 講演「“妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針”-日本人妊産婦における体格/食生活習慣の現状と課題」
 講師 千葉県立保健医療大学健康科学部栄養学科
 教授 谷内洋子氏
*生涯教育実務研修1単位になります。
この研修会の資料は会員専用コンテンツに掲載

公衆衛生事業部第1回中央研修会20210710のサムネイル
対象および定員 千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士 100名程度
参加費 無料
参加申込先 公衆衛生事業部第1回中央研修会申込書20210710に記入の上、下記あてメールにてお申込みください。
千葉県木更津市 健康推進課
担当 子安
メールアドレス k.koyasu@city.kisarazu.lg.jp
電話 0438-23-8379 
申込期限 2021年6月16日(水)
事業報告
事業名 公衆衛生事業部(第1回中央研修会)
参加者数 88名
内 容

 妊産婦のための食生活指針が15年ぶりの改定となり、名称も「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」と変更になった。
 改定のポイントは「妊娠前からの取り組み」となる。日本人の若年女性は低体重(やせ)の割合が大きく、妊娠・出産・授乳に当たっては、妊娠前からの食生活が重要である。また、UNICEFやWHOが受胎から1000日間の栄養状態が将来の健康維持に重要であると提言している。これらのことから、母体のやせすぎによる低出生体重児のリスクを学んだ。また、妊娠中の体重増加指導の目安や食生活習慣の現状と課題などについても学んだ。

感 想  妊産婦のための食生活指針という表題から、妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針に改められた経緯について理解を深める機会となった。
 若年女性のやせ願望による食事の偏りが栄養不足を招き、将来骨折のリスクなどを高めるだけでなく、子どもの葉酸不足によるNTD発症リスクを上げるということを広く普及していく必要があることを強く感じた。参加者からは、妊娠前の働きかけの必要性を感じたことや現在の妊産婦への働きかけが将来の日本人の生活習慣病リスクの軽減にもつながる可能性を感じられた等に加え、具体的な普及方法(事業実施計画)を検討しようとする意見が多く寄せられた。
 運営に関しては、今回がZOOMによる2回目の開催であり、初回よりも入室等スムーズに行うことができた。内容がわかりやすく、視聴環境も良好だったとの意見が多く参加者には概ね好評を得た。今回の研修テーマにおいては、オンライン研修の利点が活用できたものと思われる。

公衆衛生事業部(中央研修会)終了報告

アンケート:参加者アンケート中央2020-1 1

開催趣旨・目的

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」がフレイル予防を視野に策定されるなど、国民の健康の保持増進のために施策としてフレイル予防に重点が置かれている。今後、保健指導の企画運営にあたっては、フレイル予防の観点を考慮すべき企画が増えると想定されることから、指導に必要な知識や使用可能なツール等の獲得を目的とする。

日 時

令和3年2月14日(日)
午後2時から午後4時まで(受付:午後1時30分から)

会 場

ZOOM(ミーティング)によるオンライン研修

内 容

1 講演「健康長寿のための食事と栄養~保健指導ツールとエビデンス~」
  講師 東京都長寿医療センター研究所
  社会参加と地域保健研究チーム 研究員 横山友里氏
2 事務連絡
  *生涯教育実務研修1単位になります。
開催案内:第1回中央研修会 次第1

参加資格

千葉県栄養士会公衆衛生事業部員 70名程度

参加費

無料

参加申込先

管轄保健所を経由して公衆衛生事業部(書記)あてお申込みください。

講演資料について

こちら(掲載終了)より講演資料をダウンロードし受講してください。

事業名

公衆衛生事業部 第1回中央研修会

参加者数

71名

内 容

地域高齢者の健康状態の特性や栄養摂取状況等の研究から、高齢者の食事においては特定の食品群や栄養素ではなく、食品摂取の質に着目する必要があり、食品摂取多様性により筋量や身体機能の低下が抑制された可能性が検証されている。これらのことから、高齢者のフレイル予防において、栄養面では、食品摂取の多様性が重要であることを学んだ。
また、食品摂取多様性の普及ツール、コロナ禍における自宅でのフレイル予防ツール等の活用についても学んだ。

感 想

  エビデンスに基づく食品摂取多様性の有効性は、保健事業において住民に普及する際の裏付けとして大変有益であり、主食・主菜・副菜を揃えた食事の重要性や、普及の必要性について理解を深める機会となった。
 住み慣れた場所で自立した生活が送れる高齢者の増加のためには、高齢者の特性に合わせた支援が求められる。わかりやすく親しみの持てる指導ツールの紹介は、実践に役立てられそうな内容で、大変有意義な研修会であった。今回学んだ内容を踏まえ、食品摂取の多様性を普及していきたい。
 また、初めてのZoom開催であったが、参加者からは「講演内容を対面と変わらず理解できた。」「スライドが見やすかった。」「移動時間が短縮され、参加しやすかった。」などの好反応が多かった。

 

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