公衆衛生事業部(災害対策について)終了報告

公衆衛生事業部(第2回中央研修会)の開催

開催趣旨・目的

千葉県栄養士会公衆衛生事業部会員等の資質向上を図り県民の健康の維持増進に貢献する栄養士・管理栄養士を養成することを目的とします。

日時(曜日)

2025年11月29日(土)
午前10時から正午まで
(受付:午前9時30分から)
※ZoomミーティングによるWEB開催

内  容

講演「(仮)災害対策における行政栄養士の役割について」
講師 お茶の水女子大学 生活科学部食物栄養学科
教授 須藤 紀子 氏
*生涯教育実務研修1単位になります。
別添チラシ参照 

対象および定員

千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士
100名程度

参加費

無料

申込方法

参加希望者は<参加申込先>に記載の二次元コード又はURLより11月14日(金)までにお申し込みください。

オンデマンド配信について

講師の御意向により今回の研修は、千葉県栄養士会公式YouTubeチャンネルによるオンデマンド配信は行いません。

単位取得証明書について

講演は、生涯教育実務研修1単位になります。

参加申込先

参加希望者は下記の二次元コード又はURLよりお申し込みください。【申込期限 2025年11月14日(金)】

【参加申込二次元コード】
別添チラシ参照 

【URL】
https://forms.gle/TfrpZzgLXBpXuZmLA

第2回中央研修会報告書〔令和7年11月29日(土)〕 10時から正午
事業名 講演「災害対策における行政栄養士の役割について」
講師 お茶の水女子大学 生活科学部食物栄養学科 教授 須藤 紀子氏
参加人数 会員66人(会員のみ・事務所参加者7人を含む)
【ZOOMによるWEB開催】
内 容

これまでの,災害時の栄養・食生活支援では,飢えさせない,生命維持のためのエネルギーの確保が中心だった。しかし,災害関連死の原因には,食事が関与していることが報告されている。内閣府の指針も改定され,発災後,早い段階から普段に近い食事の提供に努めることが必要である。
 災害対策を行う上では,食事提供のことまでイメージできる栄養士が,災害時の栄養管理の重要性を説明し,地域防災計画に栄養業務について明記されるよう働きかけを行うことが重要である。
◇食事の質の確保
 現在の一般的な食糧の備蓄では,栄養バランスのとれた献立を提供することは難しい。栄養バランスがとれ,要配慮者も食べやすい食事の提供は市民の健康の維持には欠かせない。炊き出しは,おかずやあたたかい食事の提供などの点から,質の確保に有効であることが報告されている。平時より,献立作成や食数にあった調理器具の整備などを進める。弁当を利用する場合は,副菜に野菜を選択したり,冷凍の煮物を追加するなどの具体例を出すと希望が通りやすく,食事内容の改善につながる。
◇受援について
 過去の例では,災害時に支援の流れがわからず,スムーズに受援できないという状況がみられた。躊躇なく支援を受けるためには,平時より支援の仕組みを理解しておくこと,栄養士が中心となり関係者へ一連の流れを説明しておくことが重要である。様式などは,作成するだけでなく実際に使えるよう方法まで検討する。

感 想  過去の災害の調査や,自治体担当者への聞き取り結果から見えた課題と取り組みを知ることができた。食べることを想定されていない備蓄食料の現状や,冷たい食事の弊害などの課題に対し,栄養士が関わることで改善できる好事例の紹介が参考になった。栄養士の使命は,住民の生命と健康を守ることであり,それが,最もおびやかされる災害時の業務こそが重要であるという話が強く印象に残った。災害時に本当に役立つ食支援が行えるよう,関係部署と連携し,具体性のある取り組みを進めることが必要だと感じた。

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