開催趣旨・目的 | 千葉県栄養士会公衆衛生事業部会員等の資質向上を図り、県民の健康の維持増進に貢献する栄養士・管理栄養士を育成することを目的とします。 |
日時(曜日) | 2025年7月20日(日) 午前10時から正午まで (受付:午前9時30分から) ※ZoomミーティングによるWEB開催 |
内 容 | (1)講演「社会経済的要因がもたらす健康格差とそのアプローチ」 講師 新潟県立大学 人間生活学部 健康栄養学科 教授 村山 伸子 氏 (2)活動紹介「栄養士に伝えたい フードバンクちばの活動」 紹介者 フードバンクちば 代表 菊地 謙 氏 *生涯教育実務研修1単位になります。 *別添チラシ参照 講演資料は会員専用コンテンツ掲載 |
対象および定員 | 千葉県栄養士会会員で、上記内容に関心のある管理栄養士・栄養士 100名程度 千葉県栄養士会会員外 若干名 |
参加費 | 千葉県栄養士会会員 無料 千葉県栄養士会会員外 7,000円 |
申込方法 | 参加希望者は<*別添チラシ>に記載の二次元コード、または下記コードより7月4日(金)までにお申し込みください。![]() ※参加申込み者が多数の場合は、千葉県栄養士会公式YouTubeチャンネルにおけるオンデマンド配信による受講をお願いする場合があります。申込み者多数の場合にYouTubeでのオンデマンド 受講が可能な方は、申込フォームでの選択をお願いします。 |
オンデマンド配信に ついて |
今回の研修は、千葉県栄養士会公式YouTubeチャンネルでオンデマンド配信(当日の講演内容を録画したものを配信)します。 配信期間や視聴方法等は、公衆衛生事業部会員及び参加申込者に改めて御連絡いたします。 |
単位取得証明書について | 講演は、生涯教育実務研修1単位になります。 YouTubeによるオンデマンド配信のみを受講される場合は、アンケートの提出をもって受講済と判断させていただきます。 |
参加申込先 |
参加希望者は上記の二次元コードまたは下記URLよりお申し込みください。 |
事業報告 | |
参加者数 | 36名(会場参加者10名を含む) |
内 容 |
講 演「社会経済的要因がもたらす健康格差をそのアプローチ」 活動紹介「栄養士に伝えたいフードバンクちばの活動」 |
・日本における社会経済的要因による栄養課題の現状 日本の世帯所得格差は1980年以降拡大しており、相対的貧困率は2021年では15.4%と、経済協力開発機構国(OECD)38国中6番目に高い。 子どもの貧困率は10%を超え、国際比較では34カ国中高い方から10位であり、また、大人が1人の世帯の40%以上が貧困であり、34カ国中1位である。 健康日本21(第二次)、同(第三次)では健康格差の縮小が最終目標として設定された。経済的要因による栄養課題については、低収入者層における課題が知られており、生涯に渡り関係する経済格差に伴う栄養格差は、日本の主要な栄養課題の一つである。 また、子どもの貧困と食生活については、学習支援の場などを利用し、自立に必要な食生活のスキルを習得するための食育が必要である。 ・社会経済的格差による栄養格差対策の考え方 栄養格差の対策におけるポピュレーションアプローチでは学校給食が経済格差に伴う食事の格差を縮小している。また、ハイリスクアプローチについては、世界におけアプローチの例として韓国では女性、幼児、子どもに対する特別の栄養ケアプログラム(WIC)や、高齢者にる生活困窮者へのおける食品補助プログラムをおこなっており、後者の成果として食料保償を改善し、肥満とうつを改善した報告がある。日本では生活困窮者に対して、ソーシャルサポートによる介入が主となっていて、公的な食料・栄養政策は少ない。 ・厚生労働科学研究費研究班の研究紹介 国の生活保護受給者のデータ分析や、各地域で情報の蓄積、見える化、分析を行う手法の提案と、村山先生が研究代表者となられた「食を通した地域共生社会における健康生活支援ガイド&ツール」の紹介。 |
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感 想 | 健康日本21(第三次)の目標のひとつとして健康格差の縮小が掲げられている。今回の内容は、日本における社会経済的要因による栄養課題の現状、栄養格差対策の考え方の他、食環境整備の取組推進のための支援ガイドと支援ツールなどをご紹介いただいた。また、フードバンクちばの活動からは生活困窮者が増加する中での活動内容を知ることができた。改めて社会・地域診断や地域の資源の把握などの重要性を再認識するとともに、保健医療部門と生活困窮者支援部門の更なる連携の必要性を感じた。 |