生活習慣病の予防と食事

基本的な事柄

   日本人の平均寿命は、戦後のめざましい経済の発展や食生活の向上、医学および栄養学の進歩、衛生行政の進展、保健衛生思想の高揚などにより大幅に延び男女共に世界有数の長寿国になりました。しかし、その一方では生活習慣病が増加の一途をたどっています。

   健康寿命の延伸のためには、がん、高血圧や糖尿病、心臓病、脳卒中などの生活習慣病にならないことが一番の条件です。日ごろから規則正しい食生活と適度な運動と休養を心掛け、喫煙や飲酒などに注意し、良い生活を習慣付けましょう。特に肥満している場合は肥満を改善することが、糖尿病などの生活習慣病を予防する上での基本になります。

食生活のポイント

1.食品をバランス良く取る

   毎日の食事は、主食と主菜、副菜、汁物などをそろえ、調理に使用する食品の数を多くすることでバランス良く取るようにします。 また、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養素を十分に取ることが大切です。

2.食べ過ぎに注意

   食べ過ぎは肥満の原因になり、肥満は糖尿病や動脈硬化症、心臓病などの誘因となりやすい。   

3.薄味を心掛け、食塩の取り過ぎに注意する

   食塩の取り過ぎは高血圧症ひいては脳卒中や心臓病、胃がんなどの原因となりやすい。
食事摂取基準(2020年版)では、男性は7.5g未満、女性は6.5g未満を目標量としています。

4. 動物性脂肪を取り過ぎない

    動物性脂肪の取り過ぎは、肥満、動脈硬化症、心臓病、大腸がん、乳がんなどの原因になりやすい。肉の脂身やラ-ドを使ったスナック類などは控えめとし、植物油や青背の魚などを多く取るようにします。

5. ビタミン類を十分に取る

   色の濃い野菜や果物を多く取っている人はがんにかかりにくいことが分かっています。体の調子を整え、活力を保つうえからも1日に350~400gを目標に十分に取りましょう。

6.食物繊維を十分に取る

   食物繊維は、①腸内で作られる発がん物質を体外に排泄する。②糖質の吸収を遅延し、脂肪の吸収を抑制し肥満を予防する。③コレステロ-ルを低下させる。など生活習慣病を予防するうえで役立ちます。野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、果物、いもなどは十分に取るようにします。また、ご飯やパン、めん類などの穀類や豆類なども毎日一定の量を取るようにしましょう。

7.カルシウムを十分に取る

   お年寄りの背中や腰が曲がるのは、老化の一つとされてきましたが、骨粗しょう症という病気であることが分かりました。予防には、若いうちから牛乳や小魚、海藻、豆腐、緑黄色野菜などを十分取るようにします。

8.糖分は控えめに

   菓子類や清涼飲料の取り過ぎはエネルギ-の過剰摂取を来たし、肥満の原因になるので取り過ぎないようにします。

9.1日3食を規則正しく

   朝食の欠食は必要な栄養素が不足するだけでなく、肥満や便秘の要因になることが分かっています。朝食も含め、規則正しく食べるようにします。

10.外食や加工食品は上手に利用しましょう

   生活スタイルの変化により外食や加工食品を利用する機会が増えています。これらは好きなものに偏りがちになります。栄養のバランスを考えて料理を選び、特に多くの加工食品に塩分が含まれているので成分表示を見て選ぶ習慣をつけましょう。また、外食料理で不足する食品を夕食などで補うようにしましょう。

   これらのほかに、食事はよく噛んでゆっくり食べる。禁煙と節酒を心掛ける。活動的な生活を心掛け、体力の維持と肥満の予防に努める、十分な睡眠を取るなども生活習慣病を予防し、健やかな人生を送る上で大切な事柄です。