米を見直す

米は日本型食生活の主役

米の歴史は古く、稲作の始まりは縄文時代中期からといわれています。米の原産地、中国・インド・ミャンマーが接している山岳地帯から、東南アジアへ広まり、その後日本へ伝わったといわれ、日本の気候や風土に適した長い歴史を持つ食品です。

私たちの食生活は米を中心にして魚、野菜、大豆製品などの伝統的な素材に肉、乳製品、卵、果物などが加わって、多様性があり栄養バランスの良い内容になっています。

そして、主食、主菜、副菜の食事形態は、日本型食生活といわれ、栄養バランスの乱れによる生活習慣病が欧米に比べてずっと少なくなっています。日本人の平均寿命や健康寿命が世界一というのも、米を中心とした日本型食生活のすばらしさを証明する一つということがいえます。

米の成分

米は炭水化物(糖質と食物繊維)を主成分とし、たんぱく質、脂質などで、なかでもたんぱく質は各種のアミノ酸がバランスよく含まれた優れものです。また、食物繊維やカルシウム、リン、鉄、マグネシウム、亜鉛、ビタミン類も含まれています。

どんな料理とも相性よし

米を主食とする食事は、米自体の味が淡白なためどんなおかずと組み合わせてもおいしく、和風はもちろん洋風、中華風にもよく合います。また、同じ材料を使ってもあっさりした物から、油っこい物まで料理方法を選びません。いろいろな食品との組合せが多様で、バランスの取れた献立がたてやすくなります。

主食以外にも用途が多い

米は主食としてばかりではなく、和菓子、酒、みりん、酢、みそ、しようゆなどの原料として、また、せっけん、化粧水、ビタミン剤などにも米でんぷんや米ぬかが広く利用されています。

水田の効用

水田は米を生産するだけでなく、保水や貯水をすることによって、水資源や生態系などの維持にも役立っています。水田を維持することは、自然環境を守り大気の浄化、住民の憩いの場の提供などにも大切です。

気になる摂取量の減少

昭和37年の米の摂取量は1人1日当たり324グラムでしたが、年々摂取量が減少し平成26年には150グラムに減少してしまいました。私たちの食生活は豊かになった半面、食生活の洋風化や簡素化が急速に進行し、動物性食品や砂糖の摂取量が増加しました。その結果、主食から摂取するエネルギ-は減少したものの、日常生活における運動不足などがあいまって肥満や糖尿病、心臓病などの生活習慣病や食物アレルギ-症といった現代病が増加しています。

日本型食生活へ

今、日本人に不足している栄養素は、炭水化物とカルシウム、食物繊維です。最近の健康ブームを受けて、日本型の米を中心とした食生活が見直されています。行き過ぎた洋風化や簡素化はほどほどにして、米食を中心としたバランスの良い日本型食生活を見直してみることは、健康づくりや生活習慣病を予防する上で大切です。

参考文献:農林水産省 米の1人1日当たり消費量