歯の健康と食生活

8020運動とは

長寿の時代と言われて久しくなりますが、いつまでも食事をおいしく食べ、健康に過ごすためには丈夫な歯を持っていることが大切です。現在、歯科衛生の向上の一環として、80歳になっても自分の歯を20本以上残して健康に過ごそう、という趣旨の「8020運動」が国や歯科医師会などによって提唱されています。

歯の健康のためには、むし歯と歯周病の予防が大切ですが、むし歯はミュ-タンス菌によって形成される歯垢のなかでつくられた酸のために歯のエナメル質が溶解することによって発生します。歯周病の発生も歯垢が原因になります。

歯は胎児期につくられる

むし歯予防には、その原因である歯垢を取り除くための歯みがきも大切ですが、その前に、歯の質を丈夫にすることが重要です。食事の内容や歯みがきに、同じように注意していても、むし歯になる人とならない人がいるのは、歯の質が大きく影響しているからです。

乳歯は妊娠のごく初期にでき始め、ほとんどがお母さんのお腹の中にいるうちにつくられます。永久歯も妊娠の後半にはつくられ始めます。お母さんの食事が生まれてくる子どもの歯質に大きく影響しているので、妊娠中は丈夫な歯をつくるために、必要な栄養素を十分に取るようにしましょう。

丈夫な歯をつくるために

日本人の食事はカルシウムがまだまだ不足していますが、丈夫な歯をつくるためには、カルシウムやリンなどのミネラルのほかに、良質のたんぱく質やビタミンA、C、Dなども必要です。

食事はいろいろな食品を組み合わせて、バランスの取れたものにしましょう。また、食物繊維の多い野菜や肉の切り身、小魚、乾魚などの噛みごたえのある食物をよく噛むことにより、顎の骨を丈夫にし、歯の表面についた細菌や付着物が除去されます。よく噛むことで唾液の分泌も多くなり、口中の衛生に役立ちます。

むし歯の予防は食事の仕方と歯みがきから

むし歯をつくるのは特定の食べ物というより、食べ方が問題です。一日中だらだらと食べていて常に口の中に食べ物が入っている状態がむし歯を作りやすくします。食事や間食、砂糖の入ったコ-ヒ-などは時間を決めて取るようにし、常に口の中をきれいな状態に保つようにしましょう。食事の後は、正しい方法で歯みがきをします。

歯みがきの習慣は、幼児期のうちから始めますが、小さいうちは正しい歯みがきは困難です。みがき難い部分は補ってあげるなど介助が必要です。